研修会「イマドキ 大学図書館のリスクマネジメント ~地震・カミナリ・ウィズコロナ~」の開催について
東海北陸地区国立大学図書館協会では、本年度における地区協会助成事業として以下のとおり研修会を開催いたします。つきましては、貴館職員の皆様へご周知いただきますとともに、ご参加につきましてご配慮いただきたくお願い申し上げます。
【テーマ】 イマドキ 大学図書館のリスクマネジメント ~地震・カミナリ・ウィズコロナ~
【日 時】 令和3年2月12日(金) 13:30 ~ 16:30
【開催形式】 オンライン講演(Zoomにて開催)
※ZoomのアクセスURL等は2月1日(月)以降にメールにてお知らせします。
【主 催】 東海北陸地区国立大学図書館協会
【申込先】 tosyo-koshukai★gifu-u.ac.jp (★を@に置き換えて下さい)
※参加者の氏名・所属・メールアドレスを明記してお申し込みください。
【申込期限】 令和3年1月31日(日)まで
【趣 旨】
災害・情報セキュリティ・問題利用者等、図書館の安全を脅かすリスクは様々あり、各図書館では
日頃より危機管理に気を配り、体制を整備しているところである。
本研修会では、前半で、大学図書館におけるリスクやその対処法全般について、専門家から改めて
知見を得ることとし、後半では、昨今新たなリスクとして各図書館が直面している感染症拡大リスク
に焦点を当て、講演と事例報告により情報を共有することで、各館における課題把握や更なる体制整
備につなげる。
【プログラム】
13:30 開会挨拶 岐阜大学図書館長 林 正子
13:35 講演「大学図書館における危機管理」
関東学院大学 社会学部現代社会学科 准教授 千 錫烈 氏
14:35 休憩( 15 分)
14:50 講演「リスクマネジメントから見た日本図書館協会「図書館における新型コロナウイルス
感染予防ガイドライン」」
公益社団法人日本図書館協会常務理事・慶應義塾大学名誉教授 田村 俊作 氏
15:20 小休憩( 5 分)
15:25 事例発表「ウィズコロナと大学図書館サービス-東京学芸大学附属図書館 緊急事態宣言
からの309日-」
東京学芸大学附属図書館学術情報課利用者サービス係長 瀬川 結美 氏
15:55 質疑・意見交換( 30 分)
16:25 閉会挨拶
16:30 閉会
【開催報告】
以上の研修会につきまして、以下のとおり内容などを報告いたします。
参加者:38名(東海北陸地区以外も含めた22機関より)
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千錫烈氏の「大学図書館における危機管理」では、図書館で起きることが想定される危機について、予防策を検討する際に考慮すべき事項やリスクの評価・利用規則の意義、何が問題行動か、危機が起きてしまったときの対処で気をつけるポイント(どのような姿勢で・誰が・どこで対応するか、相手への共感、こちらの言葉遣い)などを具体的にご講演いただきました。また、一例として海外の図書館の事例もご紹介いただきました。 |
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田村俊作氏からは、日本図書館協会の理事の立場から、2020年春に日本図書館協会から公表された「図書館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」を中心にご講演いただきました。ガイドラインの作成の経緯、人命最優先を前提とし各図書館の状況に応じて適用するものとして作成されていること、その状況下での図書館サービスのあり方、現在検討中のガイドライン更新版について情報をご提供いただきました。 ※ガイドラインの最新版は2021年2月26日に日本図書館協会のサイトで公表されています。 https://www.jla.or.jp/home/tabid/853/Default.aspx |
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瀬川結美氏から、東京学芸大学附属図書館でのウィズコロナ下の取り組み・実践を、中間まとめとしてご報告いただきました。職員の業務体制とサービス提供体制の構築、在宅で利用できるサービス(デジタル書架ギャラリーや3D書架の公開、ほか)・多彩なイベント(オンライン朝読書ルーム、など)の実施状況とその結果、状況の変化に応じたリアルサービス再開と感染対策、アンケート結果やコロナで直面したリスク・課題と今後の展望についてご説明いただきました。
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その後、質疑応答を行い、終了しました。 参加者からは「具体的な事例と対処方法が参考になった」「ガイドラインについて理解を深めることができた」などのご感想をいただきました。 今回の研修会は、オンラインで開催したことで全国から広くご参加いただくことができ、図書館のリスクマネジメントについて知見を得るとともに、ウィズコロナ下でのリスクとサービスについて振り返り、今後の取り組みについて考えるよい機会になりました。 |